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中3の夏休みにやる学校選び|見学の回り方と、志望校の絞り方

中3の夏休みの過ごし方を調べると勉強法ばかり出てくるけれど、学校選びは何をすればいいのか分からない保護者へ。秋以降に見学の時間が取れなくなる理由、見る学校数の目安、安全校こそ見ておきたい理由、8月から入試までの流れを整理しました。

#高校受験#学校見学#志望校選び#中学3年生#オープンスクール

中3の夏休みの過ごし方を調べると、出てくるのは勉強法ばかりです。

1日何時間、どの教科から、という話は見つかるのに、学校選びをいつ何をすればいいのかは、あまり書かれていません。

塾からは「夏が勝負」と言われる。でも志望校はまだ決まっていない。この2つが同時に来るのが、中3の夏です。

先に言ってしまうと、夏休みは、家族で学校を見て回れる最後のまとまった期間になります。

秋からは模試と定期テストで土日が埋まり、私立の相談が始まるころには持ち駒を増やす時間がなくなっています。

なぜ秋ではなく夏なのか

9月以降のカレンダーを思い浮かべると分かりやすくなります。

1

9〜10月:模試と定期テストが重なる

2学期の中間テストは内申に直結します。同じ時期に模試も入り、土日が埋まりはじめます。学校説明会も増える時期ですが、行ける数は夏より確実に減ります。

2

11〜12月:私立の相談が始まる

私立高校の多くが、この時期に受験生・保護者向けの個別相談の機会を設けます。ここで「この学校を受ける」という話をするには、その前に学校を見て、家庭の中で候補が固まっていることが前提になります。

3

1〜3月:出願と入試

願書を出し、受験する時期です。この段階で候補を増やすことはできません。

つまり11〜12月の時点で、手元にいくつ候補があるか。それを決めるのが夏の動き方です。

「併願優遇」「確約」は公的な制度ではありません

私立高校の受験では、個別相談で一定の内申点などを満たしていると、受験時に加点や優遇を受けられる仕組みが話題になります。ただし、都道府県が公表している私立高校の入学者選抜要項に、この仕組みの記載はありません。制度ではなく、学校ごとの運用です。

名称も条件も学校によって違い、そもそもこうした仕組みを持たない学校や地域もあります。「12月に相談すれば確約がもらえる」と一般化された情報を前提にせず、志望校の説明会で直接聞くのが確実な確認方法になります。聞くべき相手は塾ではなく学校です。

何校見るか:合計5〜7校が目安

学校見学は数をこなせばいいものではありませんが、少なすぎると12月に選択肢がなくなります。目安はこうなります。

校数の目安見る理由
第一志望・チャレンジ校1〜2校目標を具体的にする。行きたい気持ちが勉強の支えになる
実力相応校2〜3校実際に進学する可能性がいちばん高い層
安全校2校合格の可能性が高い=通う可能性がある学校

夏に5〜7校というと多く感じますが、1日に2校回れる日もあります。

オープンスクールは午前・午後で設定されていることが多く、近い学校なら組み合わせられます。

安全校こそ、見ておきたい

ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。

安全校は「受かる学校」として偏差値だけで決められがちです。学校見学の優先順位も下がります。

ところが実際には、入試の結果によって、いちばん通う可能性が出てくるのが安全校です。

第一志望に届かなかったとき、家族が知っているのが偏差値と学費だけの学校に、3年間通うことになります。

校風も、通学経路も、部活も、卒業後の進路も知らないまま入学すると、入ってからの「思っていたのと違う」が起きやすくなります。

塾は合格実績が仕事なので、「安全校をよく見ておきましょう」とは言いにくい立場にあります。ここは家庭で判断する部分です。

見るときの視点も、第一志望とは変えることになります。第一志望は「行きたいか」で見ますが、安全校は**「3年間通えるか」**で見ます。

通学時間、校則、部活、指定校推薦の枠。実際に通うことを前提にした目で見ておくと、結果がどう出ても納得して進めます。

説明会・オープンスクール・文化祭は別物

学校が用意している機会にはいくつか種類があり、分かることが違います。

内容子ども本人
学校説明会教育方針、進学実績、入試の説明。保護者向けの情報が中心保護者だけでも足りる
オープンスクール・体験入学授業や部活を実際に体験する。在校生と話せることが多い本人が行く価値が大きい
文化祭・体育祭生徒の雰囲気がそのまま出る。飾らない様子が見える本人が行くと判断材料になる
個別相談内申や併願について、学校側と直接話す保護者中心。学校により本人同伴を求められる

日程は学校ごとに違い、申込制で定員があるものも多くあります。

夏のオープンスクールは6月ごろから予約が始まる学校もあるため、気になっている学校の「学校説明会」「イベント」ページを先に見ておくと、動きやすくなります。

名前が似ていて中身が違うので、どれに申し込むか迷ったときは学校説明会・オープンスクール・体験入学の違いで、それぞれ何が分かるのかを整理しています。

偏差値表に載っていない5つの項目

パンフレットとウェブサイトを見れば分かることは、現地で聞かなくても済みます。見学でしか分からないのは次のようなところです。

通学ルートを平日朝に実測する

見学は土日が多いので、電車の混み方も所要時間も本番とは違います。乗り換えの階段の長さ、駅から学校までの徒歩時間を、一度は平日の朝の時間帯で通ってみると実際の負担が分かります。

校則の規定と、運用の実態

「スマホは校内で使用禁止」と書かれていても、実際の運用は学校で違います。在校生に聞ける機会があれば、規定より運用のほうが生活に影響します。

部活の実際の活動日数

週何日、何時まで、休みはいつか。強豪校では朝練がある部もあります。通学時間と合わせると、生活が成立するかが見えてきます。

進学実績が内部推薦を含むか

大学の合格者数だけを見ると分かりません。系列大学への内部進学が何割か、指定校推薦の枠がどこにいくつあるかで、実際の進路の形が変わります。

施設の古さと、手入れのされ方

築年数そのものより、トイレや教室が清潔に保たれているかを見ておくと、学校がどこに手をかけているかが分かります。

見学の前後で確認する項目は高校見学チェックリストにまとめました。印刷して持っていける形にしてあるので、学校ごとに1枚ずつ書き込むと、あとで並べて比べられます。

パンフレットに書いてある言葉の中身を確かめる方法は、分野ごとに記事があります。

「留学制度あり」の一文に4種類の制度が混ざっている話は留学制度がある高校の選び方、「探究学習に力を入れています」が実際に何を指すのかは探究学習は入試に効くのかで扱っています。

説明会で何を聞けばいいかの手がかりになります。

本人を連れて行くか

本人が一緒に行けるなら、そのほうが判断材料は増えます。特に文化祭と体験入学は、本人が見ないと意味が薄くなります。

ただし、夏期講習と日程が重なることが多く、全部に連れて行くのは現実的ではありません。

保護者が先に絞ってから、本人には2〜3校という分け方をする家庭もあります。

「行きたくない」と言われることもあります。理由が「面倒だから」なのか、「まだ受験の話をしたくない」なのかで対応は変わります。

後者の場合、無理に連れて行くと学校そのものへの印象が悪くなることもあるので、文化祭のような気楽に行ける機会から始める手もあります。

内申点と夏休みの関係

内申点の計算方法は都道府県によってまったく違います。

3年生の成績だけを見る地域もあれば、1・2年生から加算する地域もあり、実技4教科を2倍で計算する地域もあります。

夏休み中に直接内申が動くことはありませんが、2学期の成績を作る準備期間にはなります。

1学期の通知表で下がった教科があれば、その原因が定期テストなのか、提出物なのか、授業態度なのかを確認できるのは夏の間です。

自分の地域の計算方法は、都道府県教育委員会が公表している入学者選抜の実施要綱で確認できます。

塾やまとめサイトの情報は簡略化されていることがあるので、最終的には公式の資料で確認できます。

地域によって何が違うのか、どこを見れば自分の地域の方式が分かるのかは内申点の計算方法が都道府県で違う理由で整理しています。

東京都の場合、通知表が入試で何点になるか(オール4で調査書点240点)は中学受験か高校受験かで計算しています。

8月から入試までの流れ

時期学校選び学習・内申
8月説明会・オープンスクールに5〜7校。安全校を含める夏期講習。1学期の弱点を埋める
9月文化祭シーズン。本人と一緒に見る2学期開始。提出物の管理を立て直す
10月候補を絞る。個別相談の日程を確認中間テスト。模試
11月私立の個別相談が始まる時期期末テストの準備
12月受験校をほぼ確定させる2学期の成績が確定
1月出願手続き私立入試が始まる地域も
2月公立の出願・入試—
3月合格発表・入学手続き—
—日程は都道府県と学校で違う—

具体的な日程は、公立は都道府県教育委員会、私立は各校の入試要項で公表されます。

私立の要項は例年秋に出るものが多く、夏の時点では前年度分しか出ていないこともあります。

地域によって、私立の押さえ方は変わります

この記事で触れた個別相談や併願優遇の仕組みは、首都圏を中心にした運用です。地域によっては私立の受験機会自体が少なかったり、公立の一本勝負に近い形だったりします。

住んでいる地域で私立がどう位置づけられているかは、中学校の進路指導の先生がいちばん把握しています。夏の三者面談は、そこを聞く機会になります。

また、全日制だけが選択肢とは限りません。自分のペースで通う形が合う場合は通信制高校とは?、中学で学校に行けない日が続いている場合は不登校の中学生が通う「中等部」とは?で、別のルートを整理しています。

まとめ

  • 夏が最後の機会:秋は模試と定期テスト、冬は相談と出願で埋まる
  • 5〜7校:チャレンジ1〜2、実力相応2〜3、安全校2
  • 安全校こそ見る:入試の結果次第で、いちばん通う可能性がある学校
  • 機会の使い分け:説明会は保護者、体験入学と文化祭は本人
  • 併願優遇は制度ではない:学校ごとの運用。志望校に直接聞く

次にやること — 気になっている学校のサイトで、夏のオープンスクールの申込ページを開いてみてください。予約が埋まりはじめている学校もあります。まず日程を押さえて、家族の予定に入れるところからです。

※私立高校の入学者選抜実施要項は各都道府県が公表しています(例:都内私立高等学校入学者選抜実施要項)。公立高校の日程・選抜方法は各都道府県教育委員会が公表しており、東京都の場合は東京都教育委員会の入試案内で確認できます。内申点の算出方法も都道府県ごとに異なるため、お住まいの地域の実施要綱をご確認ください。

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