英検は高校受験・大学受験で有利になる?都道府県・大学ごとの制度を解説
英検を取れば受験で有利と聞いて対策を始めたものの、自分の志望校で本当に使えるのか分からない中高生・保護者向けに、高校受験(公立高校の内申点加点・得点優遇)と大学受験(英語外部検定利用・CEFR対応)の制度の違いと、志望校の調べ方を整理しました。
英検を取れば受験で有利になる、と聞いて対策を始めたものの、自分の志望校で本当に使えるのかがはっきりしない。
調べても「大学による」「都道府県による」としか出てこない。
そこで手が止まっている人は多いと思います。実際、制度は高校受験も大学受験も都道府県・学校・大学によって扱いがまったく異なります。
ただ、違いの出方には型があります。その型が分かると、自分の志望校で何を調べればいいかが決まります。
高校受験(公立高校)での扱い
公立高校の入試で英検が優遇される場合、仕組みは大きく2パターンに分かれます。
- 加点方式:学力検査の得点に一定の点数(+10点など)を加算する
- みなし得点方式:英検の級に応じて「得点◯点とみなす」と読み替える(例:準2級なら80点、2級なら90〜100点とみなす、など)
このどちらを採用するか、対象級はどこからか、そもそも制度自体があるかは、都道府県ごとにまったく異なります。
| 大阪府 | 「読み替え制度」により、英検2級なら学力検査の英語の得点を80%、準1級以上なら満点として扱う |
| 埼玉県 | 調査書の「その他の項目」として、準2級以上の取得実績を加点対象にする高校が多い |
| 千葉県 | 調査書の「特別活動の記録」として、英検取得実績を評価する高校が多い |
| 東京都・神奈川県・兵庫県 | 公立高校入試では、英検による明確な優遇措置は基本的にない |
※上記は一例で、47都道府県すべてを網羅したものではありません。制度は年度によって変わることもあります。より詳しい都道府県別の一覧は塾選ジャーナルの記事にまとまっています(本記事の情報は2026年7月時点のものです)。
同じ「英検が有利」でも、大阪府の読み替え制度は英語1教科の得点そのものが動くのに対し、埼玉県・千葉県は調査書側の評価にとどまります。
効き方の大きさが違うということです。
東京都・神奈川県・兵庫県のように優遇措置が基本的にない地域もあるので、「英検があれば高校受験で得をする」と地域を限定せずに言い切ることはできません。
最初に調べるのは、自分が受験する都道府県に加点方式・みなし得点方式のどちらかがあるかどうかです。
大学受験での扱い
大学入試の「英語外部検定利用制度」を導入する大学は年々増えています。
旺文社教育情報センターの調査によると、2026年入試で外部検定を利用した大学は494校、国公私立大全体の65%に達しました。
英語外部検定を利用する大学数の推移(一般選抜+総合型・学校推薦型選抜)
単位:校
出典:旺文社教育情報センター「外部検定利用入試 2026年は494大学!」(2026年3月25日)
大学タイプ別の利用割合は、一般選抜で「国立大22.2%」「公立大7.3%」「私立大52.4%」。
総合型・学校推薦型選抜では「国立大63.0%」「公立大32.3%」「私立大55.0%」でした。
合計(両方の入試方式を行っている大学があるため単純合算にはなりません)では私立大が70.2%に達し、私立大の7割が何らかの形で外検入試を実施しています。
目安として、上位私大・国公立大の学校推薦型選抜・総合型選抜では、準1級(CEFR B2相当)〜準2級(CEFR A2相当)程度が基準にされることが多くなっています。
ただし、必要な級・活用方法は大学・学部・入試方式ごとに大きく異なります。
実際の活用例としては、次のようなものがあります。
| 立教大学 | 全学部学科の一般入試・大学入学共通テスト利用入試で英検を利用できる |
| 早稲田大学(文化構想学部) | 英語4技能テスト利用方式では英語の試験自体を実施せず、国語・地歴の2教科の合計点で判定 |
| 上智大学 | TEAP(英検協会が運営する別の検定)専用方式が中心で、英検そのものは主要な利用対象になっていない |
| MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政) | いずれもTEAPを活用した入試制度を導入している |
上智大学の例からもわかるとおり、「英語外部検定利用=英検」とは限りません。
TEAPやGTECなど英検以外の検定が中心の大学もあるので、志望校がどの検定を対象にしているかは個別に見ることになります。
とはいえ、実際に受験生が使っている検定はほぼ英検に集中しています。
2025年度一般選抜で、外部検定利用者が実際に使った検定に占める英検の割合
2023年から3年連続で9割超出典:旺文社教育情報センター(2025年一般選抜、188大学・219,220人集計)
大学側が複数の検定を利用可としていても、出願に使われるのはほぼ英検という状況です。
「どの検定を優先して対策するか迷う」段階なら、英検を軸に考えて大きく外れることは少ないと言えます。
2025年度に新設された「準2級プラス」は、2026年入試で一般選抜31大学(外検利用大学全体の9.4%)、総合型・学校推薦型選抜36大学(同8.9%)で利用されました。
まだ利用大学全体からすればごく一部で、志望校が対応しているとは限りません。
CEFR(外国語の熟達度を測る国際的な指標)と英検の対応関係は、文部科学省が公表している対照表で確認できます。
大学ごとの利用方式は変更されることがあり、志望校の対応状況は大学受験パスナビ(旺文社)で調べられます。
高校受験・大学受験のどちらも、優遇制度が効いてくるのは「今の級から目標の級まで上げられたとき」です。
独学で伸び悩んでいるなら、英検専門の指導という選択肢もあります。
よくある質問
高校受験で英検はどの級を目指せばいい?
志望校の都道府県・学校によって基準が異なるため一概には言えませんが、優遇制度がある地域では準2級以上を対象にしていることが多い傾向があります。まずは志望校がある都道府県に加点制度自体があるかどうかが出発点になります。
大学受験の英語外部検定利用は英検じゃないとダメ?
いいえ、TEAPやGTECなど英検以外の検定を利用できる大学もあります。上智大学のようにTEAPが中心の大学もあれば、立教大学のように英検を幅広く利用できる大学もあり、対応はさまざまです。利用できる検定の種類も大学・入試方式によって異なります。
結局、どの大学なら英検が使えるの?
立教大学のように全学部で利用できる大学もあれば、早稲田大学文化構想学部のように特定の入試方式でのみ利用できる大学、上智大学のようにTEAPが中心で英検の扱いが限定的な大学もあります。志望校ごとの対応状況は、大学受験パスナビ(旺文社)などの検索サイトで調べられます。
まとめ
- 高校受験は2パターン:加点方式とみなし得点方式。優遇が無い地域もある
- 効き方に差がある:大阪府は英語の得点そのもの、埼玉・千葉は調査書の評価
- 大学受験は494校(65%)が導入:私立大では7割に達する
- 使われているのはほぼ英検:外部検定利用者の92.8%が英検(2025年度一般選抜)
- ただし英検以外が中心の大学もある:上智大学はTEAP専用方式が中心
次にやること — 志望校が決まっているなら募集要項の「英語外部検定」の項目を、都道府県の高校受験なら教育委員会の入試実施要項を、1か所だけ開いてみてください。優遇があるかないか、あるなら何級からかは、たいていそのページに書かれています。ここが分かってから級を決めると、対策の期間を無駄にしません。
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講座で対策したい場合は、以下から目標級の講座がある学校を比較できます。
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