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通信制高校から大学進学は不利?進学率26.5%と進路未定28.2%、両方の数字から考える

通信制高校を調べると「大学に行けない」という声と「難関大に受かった」という体験談の両方が出てきて、どちらを信じればいいのか分からなくなります。学校基本調査の確定値では大学進学率26.5%・専門学校24.4%、一方で進路未定も28.2%。良い数字と悪い数字を両方並べて、入試でのあつかい・学校選びの見方まで整理しました。

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通信制高校を調べていると、「通信制からじゃ大学に行けない」という書き込みと、「通信制から難関大に受かった」という体験談の両方にぶつかります。

子どもの進路や自分の将来を考えている最中に正反対の情報が出てくると、どちらを信じればいいのか分からなくなると思います。

先に数字を出します。

文部科学省の学校基本調査(確定値)によると、2024年3月に通信制高校を卒業した人の大学進学率は26.5%、専門学校進学率は24.4%。

合わせると**51.7%で、通信制の歴史上はじめて進学が過半数になりました。一方で、卒業時点で進路が決まっていない人も28.2%**います。

良い数字と気になる数字が両方ある——これが通信制の進路の実態です。

進学は「できない」ではなく「増えている」

10年前と比べると、傾向ははっきりしています。

通信制高校卒業生の大学進学率の変化(2014→2023年度卒)

単位:%

私立通信制 2014年度

私立通信制 2023年度

公立通信制 2014年度

公立通信制 2023年度

※文部科学省「学校基本調査」確定値より。年度は卒業年度

私立通信制の大学進学率は16.4%→27.7%と約11ポイント上がり、進路未定率は41.5%→28.2%へ13ポイント以上改善しました。

背景には、生徒数が10年で1.6倍(29万人・高校生の約10人に1人)に増え、進学サポートに力を入れる学校が増えたことがあります。

最新の統計は文部科学省の学校基本調査で公表されています。

それでも、全日制を含む高校全体の大学等進学率(おおむね6割)と比べれば差はあります。

「通信制だから大学に行けない」は事実に反しますが、「通信制でも全日制と同じ進学率」もまた事実に反します。数字はこの中間にあります。

入試で「通信制卒」が不利になるかどうか

ここは制度の話なので、はっきり書けます。

  • 一般選抜(学力試験):出身が通信制か全日制かは合否に関係ありません。試験の点数がすべてです
  • 総合型・学校推薦型選抜:通信制でも調査書(評定)は付き、出願できます。大学側が「通信制だから」と門前払いする制度はありません
  • 卒業資格:通信制高校の卒業は全日制と同じ「高校卒業」です。出願資格で差はつきません

つまり不利になるとしたら、制度ではなく環境の側です。

授業時間が短いぶん受験レベルの学力は自分で積む必要があり、模試や受験情報も自分から取りにいくことになります。

逆に言えば、通学時間と学校行事に使うはずだった時間を受験勉強に回せるのは通信制の構造的な強みで、難関大合格の体験談はだいたいこの使い方をした人たちです。

進路未定28.2%をどう読むか

進路未定率28.2%は、全日制と比べて明らかに高い数字です。

ただしこの数字には、いろいろな事情の人が混ざっています。

不登校からの回復途中で「まず卒業」を目標にしていた人。働きながら学んでいて、進学の予定がもともとない人。卒業後に受験準備をする人(いわゆる浪人はここに入ります)。

通信制は入ってくる生徒の事情の幅が広いので、卒業後の進路の幅も広い——数字の高さをそのまま「進学に失敗した割合」と読むと実態からずれます。

それでも、放っておいても進学に届く環境ではないことは、この数字が示す通りです。どう受け取るかで学校選びの真剣さが変わるところだと思います。

学校選びで見るポイント

進学実績は学校ごと、コースごとの差が大きい数字です。平均値を見ても、その1校がどうなのかは分かりません。

  • 進学実績の開示:合格者数を大学名まで出しているか。「進学に強い」とだけ書いて数字がない学校より判断しやすくなります
  • 進学向けコースの有無:週数日の通学で受験指導を受けられるコースを持つ学校が増えています。学費は上がるので、学費記事とあわせて総額で見ると現実的です
  • 指定校推薦の枠:通信制でも指定校推薦枠を持つ学校があります。資料請求で確認できる代表的な項目です

通信制高校から国公立大学にも行けますか?

行けます。出願資格・受験科目は全日制卒と同じです。ただし国公立は共通テストで広い科目数が必要になるため、授業だけでは足りない分を自習・塾・予備校で補う前提の計画になります。

調査書や評定で不利になりませんか?

通信制でもレポート・テスト・スクーリングの成績から評定が付き、調査書も発行されます。総合型・学校推薦型選抜への出願も可能です。評定の付き方は学校ごとに違うので、推薦を視野に入れるなら入学前に確認しておきたいところです。

大学に行きたい場合、どんな通信制高校を選べばいいですか?

大学名まで進学実績を開示していて、受験指導のあるコースを持つ学校が候補になります。実績の出し方は学校によってかなり差があるので、複数校の資料を並べると違いがよく見えます。

まとめ

  • 進学率:大学26.5%・専門24.4%、合計51.7%で初めて過半数(2024年3月卒・学校基本調査)
  • 10年の変化:私立の大学進学率は16.4%→27.7%。進路未定は41.5%→28.2%に改善
  • 制度上の不利はない:出願資格・調査書・受験科目は全日制と同じ
  • 差がつくのは環境:受験学力は自分で積む。時間の自由は強みにも弱みにもなる
  • 進路未定28.2%:進学失敗ではなく事情の幅。ただし自走が要る環境なのは確か

次にやること — 気になっている学校の進学実績ページで、「大学名と人数」まで書かれているかを見てみてください。書いてある学校は進学サポートに自信があり、書いていない学校はそこが弱い可能性が高い。開示の仕方そのものが判断材料になります。

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