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ダブルディグリーとは?1つの大学に在籍しながら2つの学位が取れる制度をわかりやすく解説

大学案内の「留学制度あり」がダブルディグリーなのか交換留学なのか分からない人へ。日本の大学に在籍しながら海外の提携大学で学位を取る「ダブルディグリー」の仕組みを、ジョイントディグリー・交換留学との違い、期間・出願条件の具体例とあわせて整理しました。

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大学案内に並ぶ「留学制度あり」という一文だけでは、それがダブルディグリーなのか交換留学なのかが分かりません。

入学してから「思っていたのとは違う制度だった」と気づく人がいるのは、この区別が説明されないまま同じ棚に並んでいるからです。

どちらも「在籍したまま海外の大学で学ぶ」点は同じで、違うのは卒業時に手にするものです。

ダブルディグリーとは、日本の大学に在籍しながら海外の提携大学へ留学し、両方の大学が定める卒業要件を満たすことで、2つの大学からそれぞれの学位(学位記)を取得できる制度です。

学位記とは、卒業を証明する書類のことです。

1つの学位記に2つの大学名が並ぶのではなく、日本の大学から1枚、海外の大学から1枚、合計2枚の独立した学位記を受け取ります(出典: 文部科学省「海外におけるダブル・ディグリー、ジョイント・ディグリーの定義の例」)。

ジョイントディグリーとの違い:学位記が2枚か、1枚か

似た言葉に「ジョイントディグリー」がありますが、中身は別物です。文部科学省の整理では、次のように区別されています。

制度学位記の数授与のされ方
ダブルディグリー2枚(各大学が独立して発行)日本の大学と海外の大学が、それぞれ自校の学位記を授与する
ジョイントディグリー1枚(参加大学が共同で発行)複数の大学の学長が連名で署名した、単一の学位記が授与される

出典: 文部科学省「海外におけるダブル・ディグリー、ジョイント・ディグリーの定義の例」

ジョイントディグリーは参加大学の教育課程そのものが一体化した、より統合度の高い制度で、日本国内で実施している大学はダブルディグリーに比べて少なくなっています。

「2つの大学の学位が欲しい」と考えたとき、まず出会うのはダブルディグリーのほうです。

交換留学との違い:学位が増えるか、単位が振り替わるか

もう一つ混同されやすいのが交換留学です。どちらも「在籍したまま海外の大学で学ぶ」点は共通していますが、目的とゴールが異なります。

ダブルディグリー交換留学
得られるもの日本の大学と留学先、2つの学位日本の大学の学位1つ(留学先の単位は在籍校の単位に振り替え)
留学期間の目安1〜2年程度(大学・プログラムによる)1学期〜1年程度
卒業までの年数4年で収まるプログラムもあれば、5年かかるプログラムもある単位互換により4年で卒業できるケースが多い
選考のハードル高い(英語スコア・GPA・面接などの個別選考)大学により幅があるが、ダブルディグリーより低めのことが多い

交換留学は「今の大学の学位を取りながら、海外の授業も経験する」制度で、ダブルディグリーは「もう1つ別の学位そのものを取りに行く」制度です。

学校案内の「留学制度あり」という一言だけでは、この差は見分けられません。

学校の留学制度の見分け方は留学できる学校の選び方でも扱っています。

期間と学費:4年で収まるとは限らない

留学期間・卒業までの年数はプログラムによって差が大きい部分です。

具体例として、立命館アジア太平洋大学(APU)のダブルディグリー・プログラムを見てみます。

APUダブルディグリー・プログラムの在学期間

単位:年

在学期間の合計

うち海外提携大学での期間

※派遣先はネオマビジネススクール(仏)、セントエドワーズ大学(米)、ザルツブルク応用科学大学(墺)の3校。出典: 立命館アジア太平洋大学「ダブルディグリー・プログラム」

出典: 立命館アジア太平洋大学「ダブルディグリー・プログラム」

APUのように、在学期間4年のまま、その半分を海外提携大学で過ごす設計のプログラムがあります。

一方で、学部の学位に加えて大学院の学位までを組み込み、卒業までの年数がさらに延びる設計のプログラムもあります。

「ダブルディグリー=必ず留年する」わけでも「必ず4年で終わる」わけでもありません。

学費が日本の大学の分だけで完結するのか、留学先の分も別途かかるのかも含めて、設計はプログラムごとに違います。

出願のハードルは交換留学より高い

ダブルディグリーは「行きたい」と思えば誰でも参加できる制度ではありません。英語力・成績(GPA)・面接による個別選考があるのが一般的です。

GPAとは高校・大学の成績を4.0満点などの数値に換算した指標で、選考の目安として使われます。

北海学園大学とレスブリッジ大学(カナダ)のダブルディグリープログラムを例に見てみます。

英語力

TOEFL iBT 80点以上、IELTS 6.0以上、Duolingo English Test 105点以上のいずれか(英検準1級・TOEIC 750点程度が目安)

GPA・単位数

GPA 2.5以上に加え、渡航時点で一定数以上の単位を修得していることが条件

選考

英文の志望理由書(1,000語程度)の提出に加え、日本語・英語での面接で意欲と適性が確認される

出典: 北海学園大学人文学部「ダブルディグリー・プログラム」

英語力の基準は大学・プログラムによって幅があり、これより高いスコアを求めるプログラムもあります。

求められるのは「英語が得意」であることではなく、専門科目を英語で学び切れる土台と、選考を通過するだけの成績の両方です。

逆に言えば、入学後の成績次第で手が届く制度でもあります。GPAは入学してから作れる部分だからです。

どんな大学で実施されているか

代表的な例として、立命館アジア太平洋大学(前述、米・仏・墺の3校と提携)、関西学院大学国際学部(オーストラリアのクイーンズランド大学など3校と提携。

最短4年での学位取得が可能とされる)、北海学園大学人文学部(前述、カナダのレスブリッジ大学と提携)が挙げられます(出典: 立命館アジア太平洋大学「ダブルディグリー・プログラム」、関西学院大学国際学部「ダブルディグリー留学制度」、北海学園大学人文学部「ダブルディグリー・プログラム」)。

ここに挙げたのは一例で、提携先の国・大学、対象学部は大学ごとに異なります。

探すときは「どの大学にダブルディグリーがあるか」より、「行きたい国・分野に合うダブルディグリーがどこにあるか」から志望校の国際交流課のページを見ていくほうが的が絞れます。

志望校を選ぶ前に見ておきたい3点

募集要項で中身が変わるのは、①学位記が2枚出るダブルディグリーか、単位互換だけの交換留学かの区別、②在学期間が4年で収まるか延びるか、③学費が在籍校の分だけで済むか留学先の分も別途かかるか、の3点です。同じ「留学制度」という表記でも、この3つの答えが違えば別の制度だと考えて差し支えありません。

大学生から海外を目指す方法は他にもある

ダブルディグリーは「在籍したまま2つの学位を取る」方法の一つに過ぎません。

在籍する大学の窓口・募集要項を通じて申し込む制度なので、代行や仲介を挟むものでもありません。

一方、すでに大学に在籍している人が海外を目指す方法には、このほかに海外大学院進学・交換留学・休学留学・編入があり、それぞれ費用負担や在籍状況が異なります。

全体像は大学生から海外を目指す4つの方法で比較しています。

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まだ大学を選ぶ前の段階なら、国・大学ごとの学費や制度の違いは大学留学はどの国がいい?アメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリア・ニュージーランド徹底比較へ。

高校生のうちにやっておきたい準備は、高校生から海外大学に出願するには?で解説しています。

海外提携大学を持つ大学・語学学校は、Eduriaの学校検索で海外の大学・語学学校一覧から比較できます。

よくある質問

ダブルディグリーに参加すると必ず留年しますか?

プログラムによります。立命館アジア太平洋大学のように在学期間4年のまま設計されているプログラムもあれば、大学院までを組み込んで卒業までの年数が延びる設計のプログラムもあります。在学期間は志望するプログラムの募集要項に明記されています。

ダブルディグリーは誰でも参加できますか?

できません。英語力(TOEFL・IELTS等のスコア)、GPA、修得単位数の条件を満たしたうえで、志望理由書の提出と面接による選考があります。条件は大学・プログラムごとに異なります。

ダブルディグリーとジョイントディグリー、どちらが一般的ですか?

日本国内で実施している大学の数で見ると、各大学が独立して学位記を発行するダブルディグリーのほうが多く、複数大学が単一の学位記を共同発行するジョイントディグリーはより限られた大学・プログラムで実施されています。

まとめ

  • 学位記が2枚:日本の大学から1枚、海外の大学から1枚
  • ジョイントディグリーとは別物:あちらは共同発行の1枚。国内では数も少ない
  • 交換留学との差:単位の振り替えではなく、学位そのものが増える
  • 選考は個別:英語スコア・GPA・志望理由書・面接。誰でも参加できる制度ではない
  • 期間と学費はプログラム次第:4年で収まるものも、延びるものもある

次にやること — 志望校の国際交流課のページを開いて、留学制度の一覧に「学位」という言葉が入っているかを見てみてください。2つの学位と書いてあればダブルディグリー、単位互換としか書いていなければ交換留学です。この1語で、パンフレットの「留学制度あり」がどちらなのか分かります。

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